ナイキズームフライ
本日紹介するのはナイキズームフライです。
2018年10月7日に行われた第41回シカゴマラソンで、大迫傑選手が履き、
見事2時間5分50分の日本新記録で第3位となったことで話題を生んだシューズです。
Adidasのboostシリーズばかりを履いてきた私ですが、このめでたいニュースと、
“面白いシューズ”であるという噂から、衝動買いしてしまいました。
実際に履いて走ってみたところ、確かに面白い!
何が面白いのかというと、一歩目を蹴り出すと同時に自動的に前に進むような感覚で、
足にバネでもついたかのようにポンポン進んでいくのです。
その秘訣は、ミッドソールにある“しかけ”と“形状”のようです。
ズームフライの“しかけ”
一応購入したということで画像を載せますが、4ヶ月ほど雨晴れ問わず履き続けたことから
だいぶ汚れているので見苦しいですが悪しからず。
相当に厚いミッドソールです。
このミッドソールの内部には、ソール全体を覆うようにカーボン混ナイロンプレートが入っています。
これがズームフライの“しかけ”です。
このプレートが入っていることによって、通常のシューズとは比べ物にならない反発力を生んでいます。
ズームフライの“形状”
上の画像からも分かる通り、アウトソールが相当に湾曲しています。
これは、直立の姿勢を取ると前後にふらつくほどで、まるでゆりかごの上に立っているような感覚になります。
しかしこの湾曲によって、着地が自然とミッドフットストライク、フォアフットストライクとなるため、
姿勢が前傾し、自動的に進むような感覚が得られるのだと思います。
ちなみにランニング時の着地の仕方としては、
- ヒールストライク(かかとから着地)
- ミッドフットストライク(足の裏全体で着地)
- フォアフットストライク(前足部で着地)
があります。詳しくはこちらのリンクを参照ください。
何も考えずに走ると通常はヒールストライクとなります。
ストライドが大きくダイナミックな走りですが、着地時に進行方向とは逆に衝撃がかかるため、エネルギーのロスがあり、膝にかかる負担が大きいと言われています。
これに対し、ミッドフットストライク・フォアフットストライクは、
着地から蹴り出しまでの間のエネルギーロスが少なく、膝への負担が少ないため、
理想的な走り方であると言えます。(フォアフットはふくらはぎに負担がかかりますが)
私はもともとミッドフットで走るため、ズームフライを履いて走るとフォアフットになります。
初めて履いた時は前のめりになって安定しませんでしたが、5kmほどで感覚が掴め、楽しくなってきました。
ランニング初心者の方であればこのシューズに慣れるまで時間がかかるものと思われますが、
履きこなせるように練習すれば、自然と効率の良い走りが身につくものと思われます。
ズームフライの使用場面
ズームフライは厚底であるため、先ほど説明した通りの高反発性の他、
boost程ではありませんが衝撃吸収性もあり、長距離ランニングに向いています。
また、厚底でありながら、約250g程度という軽さを実現しているため、
フルマラソンのレース向けにも持って来いだと思います。
私は普段のロング走で使用していて、まだレースでは使用したことがありませんが、
軽さ・高反発・厚底による衝撃吸収という性能を考えると、かなりレース向きのシューズだと感じました。
最近レースにエントリーしていませんが、機会があれば履いて参加してみたいと思っています。